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相続のよくあるご質問
本籍地を調べる方法

戸籍謄本を郵送で取り寄せたいのですが、亡くなった父の本籍地が分かりません。本籍地を調べる方法はありますか。

本籍地を調べる一番簡単な方法は、被相続人の最後の住所地を管轄する市区町村役場に対して、本籍地・筆頭者記載の住民票の除票を請求する方法です。
その上で、当該本籍地を管轄する市区町村役場に対して、戸籍を郵送で請求します。なお、戸籍を郵送で請求する場合、必要な手数料はゆうちょ銀行が発行する定額小為替で納付する必要があります。

1.本籍、本籍地とは

本籍とは、戸籍法に基づいて届け出された場所のことをいいます。また、本籍地とは、本籍をおいた具体的な場所のことをいいます。

現在の戸籍法においては、本籍と住所とは関係がなく、本籍は日本が領有権を主張している場所であれば、原則としてどこでも自由におくことができます。

2.本籍地を調べる方法

相続が開始した場合、被相続人(亡くなった方)の戸籍謄本などを取り寄せる必要があります。その際、被相続人の本籍地を管轄する市区町村役場に、被相続人の本籍地、筆頭者等を記載した上で請求しなければなりません。

しかし、被相続人と疎遠であったような場合、本籍地がどこなのか不明なことがあります。

本籍地を調べる一番簡単な方法は、被相続人の最後の住所地を管轄する市区町村役場において、住民票の除票を請求する方法です。その際、本籍地及び筆頭者を記載するよう指定することができます。

そうすると、本籍及び筆頭者が記載された被相続人の住民票の除票の交付を受けることができます。その上で、住民票の除票に記載された被相続人の本籍地を管轄する市区町村役場に対し、被相続人の戸籍を請求します。

<定額小為替(ていがくこがわせ)の準備も必要>
戸籍を郵送で請求する場合、手数料は定額小為替で納付する必要があります。

定額小為替とは、ゆうちょ銀行が発行する送金サービスの一種で、この証書を受取人に送ることで、受取人の方が郵便局で証書と引き換えに現金を受け取ることができます。

具体的には、予め必要な戸籍の手数料を役所に確認の上、その金額に応じた定額小為替をゆうちょ銀行にて購入の上、戸籍の請求書等に同封して郵送します。

3.名古屋市の場合

名古屋市を含む大きな都市では、戸籍や住民票の郵送請求事務の効率化のため、これらの請求窓口を一本化しています。

名古屋市に被相続人の本籍や最後の住民票がある場合、郵送請求を行う請求先は、名古屋市熱田区神宮三丁目1番15号にある「証明書交付センター」となります。

名古屋市の場合、個人による郵送請求に必要な書類は、以下のとおりです。

  • 申請書(HPからダウンロードできます)
  • 手数料(ゆうちょ銀行で定額小為替を購入し、同封します。請求に係る戸籍の通数が不明な場合は、少し多めに入れておくこともできますが、発行手数料がかかるため、最低必要な分だけ同封し、不足分を後から追納することもできます)
  • 返信用封筒(想定される重さ分の切手を貼り付け、請求者と同じ宛名を記載します)
  • 本人確認書類の写し(請求者の運転免許証の写し等となります)
  • 対象となる方と請求者の関係(父母や子、孫等の直系血族)の分かる戸籍謄本等の写し(対象となる方と請求者の関係が対象者の戸籍から判明しない場合に限ります)
  • 委任状(親権者や成年後見人等の法定代理人が請求する場合は不要です。その場合は、法定代理人であることが分かる証明書が必要です)

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